“■筋軟化
触診により、急性の筋傷害部位は“くぼみ”として感じられる。そのくぼみ部では皮膚を通しての圧迫に対する抵抗感はない。“くぼみ”の縁ではわずかに硬い塊(筋硬化)を触れることが多い。短趾伸筋などの小さな筋では筋硬化のみが触知され、筋硬化の触知が可能であることがある。
急性筋傷害の検査方法 系統別・治療手技の展開 P170
捻挫や外傷を伴う筋の急性傷害は臨床的所見、特に触診所見に特徴がある。筋性の筋傷害が予測される部位の筋を、痛みを出さない強さで丁寧に触診すると、その傷害部は筋の一部の“くぼみ”として触知できる。それは筋を圧迫することで通常感じられる生理的な抵抗がまったくないか、あるいはその金周辺部と比較してその抵抗感が極端に少ないかである。その“くぼみ”の大きさは米粒ていどのちいさいものから、直径2~3mm、あるいはそれ以上のものまで様々である。さらにその“くぼみ”の縁にはわずかな盛り上がり(筋硬化)を触れることが多い。
もう一つの特徴は、圧迫に対して激痛を生じることである。その“くぼみ”への圧迫がもっとも激しい痛みを生じ、その他の部位は疼痛の程度が弱い。患者は圧迫されたときの痛みの種類や程度などから、その急性傷害部を正確にほかと区別することが出来る。よって筋の急性外傷部の決定には①触診による金軟化の発見②圧迫による激痛の誘発③患者の同意が必要である。
急性筋傷害の経過
筋軟化→筋硬化→筋硬結
筋硬結
筋硬結が検出できる症候群
腱炎、腱鞘炎、軟骨軟化症、腰痛症、椎間板ヘルニア、変形性関節症、アキレス腱炎、上腕二頭筋腱炎、五十肩、外反母趾、足底筋膜炎など”
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